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周囲のざわめきや、デジタルから流れ込む情報など、“too much”なものから、ふっと一歩離れる。そんなとき、自分のまわりに立ち上がるプライベートな空気を「my bubble」と呼びます。
それは、自分の呼吸やペースを整え、「自分だけの空気とリズム」を取り戻すためのエアポケット。そこで見つかる心地よさのかたちは、人によってさまざまです。
このインタビューでは、自分らしい心地よさを知る人にフォーカス。日々のなかで、どのように「my bubble」をつくり、自分自身へと戻っているのかを聞きます。
第4回は、インテリアスタイリストとして空間づくりを手がけながら、SNSで自身の住まいやライフスタイルを発信するRika Morikawaさん。心地よい空間をつくることを仕事にする彼女は、自分自身の心地よさをどのようにつくっているのでしょうか。
1993年生まれ。新卒で入社した広告代理店に8年間勤務したのち、30歳を機にインテリアの道へ。2023年からインテリアスタイリストとして活動。SNSでは洗練された自宅のスタイリングやライフスタイルを発信している。
Instagram: @rikamorikawarika
Rikaさんにとって、仕事のヒントを探すときも、自身の暮らしを発信するときも、SNSは身近な存在。まずは、日々たくさんの情報に触れるなかで、どのように自分に合った距離感を保っているのか聞きました。
――SNSを見ていて、ワクワクするのはどんな情報ですか?
やっぱりインテリアや建築の情報ですね。仕事で中古マンションのリノベーション事業に携わっているのですが、「床材はどんなものがいいかな」「この空間にはどんな家具が合うかな」と、さまざまな情報を参考にしながらアイデアを膨らませる時間が楽しいんです。
――逆に、SNSや情報から距離を置きたいと思う瞬間はありますか?
自分が求めていない情報まで次々と入ってくるときですね。人とのコミュニケーションなら、相手の反応を見ながら言葉を選んだり、距離感を調整したりするじゃないですか。でもSNSでは、今の自分がそれを求めているかどうかに関係なく情報が流れてくるから、気づかないうちに疲れてしまっていることがあります。
――SNSと心地よく付き合うために、意識していることはありますか?
目的を持って見るようにしています。「この時間はこれを調べよう」と決めることで、タイムラインをなんとなく眺め続ける時間を減らしました。
また、意識的に距離を置くというより、自然とスマホから離れられる時間もあって、それがランニングの時間です。私はお風呂にもスマホを持ち込んでしまうタイプなんですけど(笑)、ランニング中はスマホを見る余裕がないので、この時間だけは自然と情報から離れられるんです。走っているあいだは無心になれるし、走り終わったあとのすっきり感がたまらないですね。
インテリアスタイリストとして空間づくりを仕事にするRikaさん。自宅でも、家具や照明、素材の組み合わせまで、細部にまで自分の「好き」を反映した部屋づくりを楽しんでいます。家を整えることは、気持ちにどんな変化をもたらすのでしょうか。
――インテリアを考えたり、家を整えたりする時間は、どんな時間ですか?
リフレッシュになっています。よく模様替えをするのですが、同じ家具や小物でも、置く場所や向きを少し変えるだけで新鮮に感じられて、気持ちも切り替わるんですよ。「今の自分は何が心地いいんだろう」と、結果的に自分自身と向き合う時間にもなっていると思います。
――自分らしく過ごせる空間にするために、どんなことを意識していますか?
部屋のどこを見ても、自分らしさを感じられるように、もの選びや配置にはこだわっています。たとえば家具は、できるだけひとつの素材で構成されたものを選びます。照明は、ひとつで部屋全体を照らすのではなく、いくつかの照明を分散させています。そうやって身の回りを自分の「好き」で整えておくことが、毎日の心地よさにつながっていると思います。
30歳という節目にこれまでの歩みを見つめ直し、「本当にやりたいこと」に目を向け、一歩を踏み出したRikaさん。その経験は、今のもの選びや生き方にもつながっているそうです。
――インテリアの道へ進もうと思ったきっかけを教えてください。
30歳を迎える前にこれからの生き方を考えたとき、「残りの人生くらいは好きなことをしたい!」と思ったのがきっかけです。学生時代からインテリアは好きだったけれど、当時は自分の意思よりも、周りに合わせて進む道を決めてしまって。それをずっと後悔していたので、好きなことに向き合うなら今だと思って、覚悟を決めました。
――その経験を経て、考え方に変化はありましたか?
第三者の意見に左右されにくくなったと思います。たとえば家具も、「有名なデザイナーが手がけているから」「人気の作家だから」という肩書きや評判だけでは選ばず、自分で調べて、その背景やストーリーまで知ったうえで、納得できたものを選ぶようになりました。
周囲の評価だけで決めるのではなく、自分で調べ、知ったうえで、納得できるものを選ぶ。その考え方は、美容との向き合い方にも通じているのでしょうか。
――スキンケアやコスメはどのように選んでいますか?
もちろん使用感や香りも大事ですが、いちばんは成分を見て選んでいます。肌が強いほうではないので、アルコールフリーかどうかは必ずチェックしますね。自分の肌に使うものだからこそ、何が入っているのかを知ったうえで選びたいんです。
――肌の調子が揺らいだときは、どんなことを意識していますか?
まずは、保湿をしっかりするようにしています。肌が揺らいでいるときほど、ダメージを受けやすいと思うので、うるおいを与えて土台を整えることを大切にしています。最近は、より自分の肌に合う化粧品を選べるようになりたくて、「化粧品成分検定」の勉強をはじめました。SNSで商品を紹介する機会もあるので、感覚だけでなく、成分についての知識を身につけたうえで伝えられるようになりたいという思いもあります。12月の試験合格を目指し、絶賛勉強中です。
――忙しい日常から少し離れ、自分らしい心地よさを取り戻す「my bubble」。あらためて、Rikaさんにとっての「my bubble」について、聞かせてください。
部屋を整えて自分が心から落ち着ける空間をつくる時間だと思います。好きなものに囲まれた空間にいると、自然と気持ちも整っていくんです。家でリラックスしているときのように、仕事でもプライベートでも無理に自分を切り替えず、どこにいても自分らしく心地いい状態でいられるのが理想です。
Photo_Wataru Kakuta(TRIVAL), Hair&Make-up_CoCo Osaki, Text_Kana Moriya, Edit_KNAX